チェチェン難民の現状

先日アウグスブルクに行った際に宿泊したグランドホテルにはチェチェン共和国からの難民が多く滞在していました。
最初に得た印象は皆、非常にもの静かであまり目を合わせようとしないことでした。
その背景にはきっと私たちには想像もつかない困難があったのだと思います。

現地で出会ったドイツ人アーティスト兼活動家の方に彼らのドイツに来るまでのいきさつを少し話してもらいました。
彼らが母国で受けた仕打ちなどによって家族でさえ信用できなくなっている事実を聞かされ言葉を失ってしまいました。
それらの内容を少し解明する記事が先日掲載されたSPIEGEL誌にも書かれていたので意訳をしてみました。

チェチェン共和国
北カフカース(北コーカサス)地方の北東部に位置するロシア連邦北カフカース連邦管区に属する。設立は1991年で首都はグロズヌイ。北カフカースの先住民族のひとつのチェチェン人が住民の多数を占める。

ロシアの憲法上ではロシア連邦を構成する連邦構成主体のひとつである。しかしソビエト連邦解体後、ロシア連邦政府及びロシア連邦への残留を主張するチェチェン人勢力と、チェチェン・イチケリア共和国やカフカース首長国を自称するチェチェンの独立を求める武装勢力との間で対立が続き、2度のチェチェン紛争と独立派のテロリズムがたびたび発生している。(Wikipediaから引用)

ラムザン・カディロフ
1976年10月5日生まれ36歳。チェチェン共和国の政治家。同国の第3代大統領、民警少将、ロシア連邦英雄。2004年5月9日に暗殺されたアフマド・カディロフの次男である。(Wikipediaから引用)

SPIEGEL 2013年9月6日Image

チェチェン共和国からの難民の波:”カディロフはサディストである”
プーチン政権からの後押しを受けているチェチェン共和国カディロフ大統領が次々と高層ビルやモスクを建設するなか、今までにないほどのチェチェン人がドイツへと逃げている。下記では人権活動家であるスベトラーナ・ガヌシュキナ氏が実際に行われている拷問や勝手で奇妙な噂(ガセネタ)の理由を説明している。

今年だけでも1万人のチェチェン難民がドイツに流れ込んでいる。
その理由としては「誰か」=仲介人がドイツでは4万人のチェチェン難民を受け入れていて、難民にとっては条件が厳しいノルウェイやポランドとは別にドイツでは一区画の土地とお金が与えられていると噂を流しているからである。

でも、どうしてこの様な噂を真に受けてしまうのか。

それはソビエト時代の例があるからだそうだ。
1970年代にあるロシアの人権活動家がアメリカに渡り亡命を希望した。
その時に簡単な理由を提示するだけで受理されたケースがあった。

当時、亡命を求める人は比較的簡単に「西側」から受け入れられていた時代があったとの認識がされている。
また、多くの人々は「西側」は我々(難民)に同情し受け入れ態勢を整えて待っていてくれている。
そんなレガシーが伝えられているのだとか。

しかし、現実は真逆のことが起きている。
Die Welt 紙によるとイスラム過激派の侵入を恐れ、90%以上の難民が強制送還されているのが実情である。

Image

なかには、この様な例がある。
母親を母国で殺害され子供を連れてドイツに来た女性がいた。
彼女はドイツの病院で働き貴重な人材として職場の上司も彼女の存在にとても感謝をしている。

このようにドイツ社会に同化するものもいるなか、ボストンマラソンのテロ事件のようなことが起きたことによってチェチェン人に暗い陰が落とされているのも事実だ。

また、我々は建物の壁に無数の銃痕が残っているチェチェン共和国の首都グロズヌイを思い浮かべるが現在は高層ビルが次々と建設されている。
この現実と実際に行われている集団脱出をどう説明するのか…

現在のチェチェン人は日々恐怖の中で暮らしている。
彼らは公に話すのを恐れているのです。
余計なことを言ってしまうのが怖いのだと言う。

しかし、ラムザン・カディロフは多くに取っては英雄であり強い男でもある。
そんなカディロフの影響力を傘に権力を振るっている従属者が横行している。
その犠牲者として多くの女性が性的犠牲を受けている。
彼女達は抵抗すると自分だけではなく家族の命までが危険にさらされると脅されるので選択の余地がない。
また、 反政府武装集団の為に食料品を購入したという事がテロ支援としてとらわれ多くの男性が母国の刑務所で拷問を受けている事実が報告されている。
それも重武装した兵士が食料を求め夜中に家を襲いに来る。
言うことを聞かない場合は両親や兄妹などの命を奪うと脅かされ言うことを聞く以外の余地がない。
この様な行為が当局に密告され取り調べを受け拷問を受ける。
そのため腎臓に損傷を受け重傷な状態に陥ってしまう事が多い。
また命を守るために母国を脱出することを選択せざるを得ない。

カディロフに取っては虐待などは普通であり根っからのサディストである。
自分の周りには同じ考えを持つ者で固め残酷で全体主義体制と恐怖政治的な強権を振るって人々を支配している。
また、クレムリンはモスクワでも影響力を持つカディロフを野放しにすることでチェチェン共和国をロシア連邦の連邦構成主体にとどめさせる事が目的だとされてる。

SPIEGEL誌のドイツ語原文
Fluchtwelle aus Tschetschenien: “Kadyrow ist ein Sadist”
(写真は上記SPIEGEL誌より引用)

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